桑野さんの便り

長いようで短い半年でした!たぶん留学した誰もが思うことだと思います。
思えば半年前、自分はドイツにくる直前まで就職活動をしていました。

不況で職が無かったことも問題でしたが、それよりも「自分がやりたいこと」を見つけることがこんなにも難しいのかということを思い知った時期でした。

結局、留学後の就職先が見つけかることなくドイツへ旅立ちました。

「もしかしたら、やりたいことがこの留学で見つかるかもしれない」とそう思いながらです。

半年後の答えを言うと、未だに見つかっていません。

 ドイツで何も見つけられなかった、と言うわけではありません。

自分は今まで大学で何をやってきたんだろうと思う半年間でした。

それ位、全く違う環境で、違う価値観の中で半年間を過ごしました。

悔やむこともあれば言いようの無い達成感を得ることも出来る、濃い半年間でした。

日本にいたら4年間大学に行っても得られないような経験です。それだけ、環境が違いました。

日本では一度もやったことのなかったプレゼンをドイツで、そして不得意な英語でやったこと。

ドイツの学生と日本の大学生について本気でディスカッションしたこと。

これらは、自分の思っていた限界を超えて、新しく自分に出来ることが増えた経験になりました。
 また、12年前に会ったきり音信不通になっていたアメリカ人の友達と、Fecebookでまた連絡が取れたこと。

そして一番は生涯の友達が出来たこと!!言葉が上手く通じなかった時に出会ったのに、半年間で相手の言っていることが全てわかるようになりました。

語学力の上昇、というより、お互いを理解しようとする気持ちが強くなったからです。

日本にいるときは言葉の壁が無い代わりに、気持ちの壁が高かったように思います。

それも、留学で気づくことが出来ました。

 ドイツを発つ前日、語学のクラスの人が私のためにパーティを開いてくれました。
夜中まで踊りました。私のクラスには10カ国以上の人で形成されていたので、みんなで各国の踊りを披露していきました。日舞・・・踊ったことはありませんでしたが披露しました。
お店に移動してまた踊って、帰り際にみんなにお別れの言葉、というよりも、再会の言葉や「貴女の幸せを願ってるから」とか「またここで会おうね」とかをたくさん言われたとき、

自分はこんなにも愛されてたんだなぁと強く感じて涙が止まりませんでした。

別れはとっても寂しかったですが、また、ドイツにみんなに会いに行こうと強く思いました。
この留学は生涯忘れません。

 次に留学を考えている方や、迷っている方がいたら、いくらでも相談にのるので気軽に連絡をください。

私はいま4年生ですが、もう一年卒業を延ばすことにしました。

今の自分に出来ることを探す一年です。

その延長した一年の中で、少しでも次の留学生達のお役立てたらと思います。

たくさんの経験が出来て本当に良かったと心から思ってます。

留学を嫌な顔せずに「いってらっしゃい」と言ってくれた両親や家族・ドイツに遊びにまで来てくれたおじちゃん・おばちゃん、メールをくれた友達、本当にありがとうございました。

また、この機会を与えてくださった先生方、他のどこよりも『パタボーン大学』と関係を結んだ大分大学にも感謝しています。

本当にありがとうございました。

パタボーンの景色

パタボーンで一番大きな教会。最後の日曜日にミサに参加しました。