Kyoさんからの便り

ハンガリー滞在報告(10月)


早速ハンガリー語の授業が始まりました。他の留学生(スペイン人5人とオーストリア人1人)と一緒に1から勉強しています。授業中は全て英語で、日本語がわかる人は誰もいません。先生はとても優しい女の人です。授業数は週に2回で、1回につき90分です。


今月から私は合唱クラブを作り、週1回私が指導をしています。参加者はカーロリ大学の学生だけでなく日本人の主婦や他大学の学生など様々です。他に日本語学科の教員志望の学生で書道クラブ、生け花クラブも運営しています。また0年生に日本語を教えたり、小学校に日本語を教えに行っているグループもあります。


本来今月末から秋休みがある筈だったのですが、工事が長引き秋休みが前倒しされたのでカーロリ大学には秋休みがありませんでした。世論として、今月はデモが2回ありました。そして経済状況がだんだん悪化してきてハンガリー通貨が安くなってきています。




[南里です。kyoさんからは次のような長いお便りもいただいています。]


今回は、手続き以外のハンガリーの情報をお届けします(・∀・)


カーロリ大学に留学するに当たって手続きとお金以外で準備しておきたいこと。


ハンガリーではマンガ・アニメが大流行しているため(マンガだけではないが)、日本語を勉強したい人や日本の文化に興味がある人がとても多いです。そして、留学するとカーロリ大学の日本語学科に所属することになるので、日本について詳しく知っておかないと恥をかきます。ちなみに、文学部です。幸い、私の場合は、武道・書道・音楽・国語・マンガ・中国語についての知識がそれなりにあり、また教育の勉強をしていたことから、今のところ、大きい恥はかいておりません。


例えば・・・


●習い事として武道を心得ている生徒が居ます。私は今まで3つの武道をしていました。だから、武道の話を持ちかけられた際もばっちり会話ができました。居合・剣道・空手・合気道・柔道がメジャーではないかと私は思います。わかりませんが。


●書道クラブが、学校で開かれています。日本人のプロの先生が指導しにきてくれていて、私は書道ができることから、雑用をハンガリー人の学生と一緒にしたり、筆さばきや、書道の心得やルールを教えるアシスタントもしております。馴れ合いではなく、きびきびと指導が行われております。


●私は小学校の時からクラシック音楽を勉強していて作曲家と指揮者と歌と歌の指導ができることから、合唱クラブを開設させていただき、伝統的な日本の音楽を主に練習・指導をさせていただいております。


●国語というのは、日本でアルバイトとして塾の国語の先生をしていたことと国語が得意であったことから、こちらに来ても文法の説明を求められた時や漢字について質問された時は極端に困っていません。日本人の常識としてある程度の漢字の読み書きができた方が良いです。書き順も大事です。


●日本人=マンガは何でも知っている。日本人=マンガ大好き。というような偏見があるので、かなりマンガの勉強は必要です。知っておきたいマンガは、現在日本でも流行っているNANA、ナルト、ブリーチ、ワンピース。古いものであれば、るろうに剣心幽遊白書遊戯王など。セーラームーンドラゴンボール、は勿論、世界共通で知っておくべきマンガです。萌系のアニメなども、流行っているので知っておくと便利かもしれない。ただ、まだハンガリーには来ていないマンガもたくさんあります。マンガ以外に、日本のヴィジュアル系バンドも流行っています。アリス、ナイトメア、雅、アンカフェ、ガゼット、ディルなどの、日本でもメジャーなアーティストの勉強もしておくべきです。その他に、日本の映画についても詳しい生徒が多いので勉強しておくべきです。オススメの映画は、何ですか?と非常によく質問されます。また、他にも学生は日本の芸能人に詳しいので、勉強しておくべきです。ジャニーズや、ドラマに登場する俳優、女優なども。


●中国語が副専攻だったり必修だったりする生徒が多くいます。中国語を勉強しておいて良かったと思えた瞬間でした。日本語と中国語の漢字の違いを教えたりもできます。


●その他、生け花クラブがあります。私は生け花の教養がなく、合唱クラブと時間がぶつかっているため、生け花クラブのことは、何もわかりません。上記以外に知っておいた方が良いのは、日本の歴史(特に外交関係)や日本の政治など、とにかく日本に関わることです。伝統作品、文学作品、日本人の習慣・・・



ハンガリーに来てからできること(学校内で)


私は単位を必要としていないので、大分大学での単位が加算・交換されるかは知りません。必修の授業は、ハンガリー語のみです。


ハンガリー語の授業中は、全て英語で説明されます。英語がある程度わかる人でないと授業についていくのが、少し苦しいと思います。今の私のクラスはスペイン人5人(そのうち1人は英語学科であるが、他の学生は知らない)とオーストリア人1人と日本人の私です。


●日本人の先生の日本語の授業のアシスタントができます。これに参加すると友達がたくさんできます。たいていの生徒が日本語で話しかけてきます。学年が低くても皆日本語を話します。すごいです。日本語教育に興味がある人だと、楽しいと思います!


ハンガリー人の日本語の授業にも参加ができます。ただし、直接その先生に、「授業に参加しても良いですか?」と聞き、許可をもらってからの方が良い。どの先生も快く「是非きてください」と言ってくれます。例えば、日本のニュースの授業、日本の歴史の授業等。


英語の授業にも参加できます。これは、日本語学科に関わる先生が英語学科の先生にお願いしてくれました。授業中は、全て英語で話されます。私が参加している授業は英文法の授業です。1年生の1番できないクラスに参加しています。そのレベルとしては、日本の国立大学進学やハイレベルな外大を目指す進学高校3年の中以上の授業レベルくらいです。その他も受けたい授業があれば、先生に相談してみると良いと思います。



ハンガリー生活の豆知識


この国にはトリートメントがないので、髪が命の方々は必ず持参して下さい。


日本・韓国食材店がありますので、日本食が恋しい時は、そこで買えます。ただし賞味期限が切れていたり、日本の3倍くらいの値段がします。注意してください。でも、日本から郵送してもらうならその店で買った方が良いと思います。カレー、キムチ、うどん、焼肉のたれ、UFO、味噌、焼きそば等売ってます。普通のスーパーに、醤油や日本の米が売ってます。中国料理店もそこら中にあります。ただしブダペスト内。


物価は日本より安いです。定期にしろ、食べ物にしろ・・・
服は十分ハンガリーで買いそろえられますが、生地が悪いです。
日本のような100均やコンビニや自販機のような便利なものは、一切ありません。
ある程度教養のある若い人なら英語をある程度話せます。が、少し年上の人は無理です。
ATMは、あちこちにあります。私はCity bankで、不便しておりません。(手続き関係のことは、また後日)


両替所も、さすがヨーロッパだけあって、どこにでもあります。ちなみにハンガリー通貨はフォリントです。


たいていの表記物はハンガリー語のみです。
もちろんのこと、電源プラグの形が違いますし、電圧も違います。
ブランド物を持って歩く人は、ほとんど居ません。日本のアキバ系スタイルが多いです。(つまり、荷物つめつめで、ほとんどの人がリュックを背負っています) スーツの人が少ないです。ただし、オペラに行く際はドレスかスーツで。


鼻をすすることは、非常に失礼なことで、こちらでは、誰もがティッシュを持っていて、ところ構わず、鼻をかんでいます。かなり大胆に大きい音で。ところ構わないことでしたら、他に、カップルは、スーパーでもどこでもキスしてボディタッチをしています。


タバコは屋外であれば、どこでも吸えます。どこにでもポイ捨てします。飲みに行くとちょっと汚い光景をよく目にします。ちなみに、タバコは日本円で350円くらいらしいですが、ハンガリー通貨が安くなってきているので、何とも言えないです。(あと、実際に買ったことがないので、ハンガリー通貨での値段も知りません)ちなみに、日本のたばこは、置いていません。マルボロや、ポールモールをよく目にします。


こちらの人の挨拶は、両頬にキス(というか、頬同士のふれあい?)です。ただ、日本にはその習慣がないので、断ったり、その挨拶をしなくてもKYではありません。


アジアの人種は非常に若く見られます。たまにバカにされたり、ご両親は?と心配されたりします。日本人は日本人の居る区(日本大使館付近)以外では、少ないので目立ちます。


夜のブダペストは、場所によっては危ないので、事前にどこが危ないのかを確認すべきです。かと言って、そこまで治安の悪い国ではないので、少し日本より気をつける程度で十分です。


たまにトイレに鍵がない時があります。


月に1回くらいデモが起こります。(だいたいデモが起こる場所は決まっています)絶対興味本位で、付近に出かけない方が良いです。また、デモによってバスが迂回したり運行しなくもなります。それは人伝いで聞かないとわからないですし表記されていてもハンガリー語なので、家から出ないのが1番良いです。


こちらのケータイはインターネット・e-mailができません。ただ、Docomoで言うショートメール、Auで言うCメールソフトバンクで言うSMSの機能はあります。月額使用料600円くらいのやら、プリペイドケータイやら、色々あります。本体は1〜2万が妥当。わざわざ日本から世界対応ケータイを持っていかなくてもこっちで十分対応できる。日本から持って行きたい際は、世界対応ケータイで日本国外に出てからの料金システムを理解した上で判断して下さい。世界対応ケータイでも、たまに、ハンガリーのケータイに繋がらない機種もあります。(私は日本の世界対応ケータイとハンガリープリペイドケータイを持っています。本体は、ハンガリーで知り合った方が貸してくれました)(ただ、ハンガリー通貨が、現時点で安くなってきているので値段は信用しないでください。もっと日本円に計算して、安いかもしれません)



学生

非常に日本に興味を持っている人が多いです。日本に行きたい!と思っている人が多いです。教員を目指している人が多いです。アニメ大好きな人が多いです。(アニメの財布、筆箱、鞄、Tシャツは、普通です)日本の映画を観ている人が多いです。


4年生はレベルに差がありますが、全員がある程度日本語を話せます。この大学の日本語学科には非常にたくさんの人が受験するのでハンガリーで医学部等を含め6番目に難しい学科となっているようです。(センター試験のようなものの点数で)



気候
雨が少なく、乾燥しています。夜中は寒いですが日中は今のところ過ごしやすい気候です。


今、私が思いついたことを書きとめてみました(・∀・)