K.I.さんの便り

 ドイツ留学中のK.I.です。年齢は19歳。性別は男性。
 本文はドイツ留学に関する、感想や情報、教訓などを記載しております。


 2010年1月、新年最初のお題は『お金』にトピックしたいと思います。
 ドイツはEU(Europe Union)に加盟しているので、無論通貨単位はユーロ(Euro)となります。捕捉しておきますが、その下にはセント(Cent)もあります。100セント=1ユーロであり、硬貨・紙幣の種類は豊富です。
 硬貨は1セント、2セント、5セント、10セント、20セント、50セント、1ユーロ、2ユーロの全8種類。
 紙幣は5ユーロ、10ユーロ、20ユーロ、50ユーロ、100ユーロの全5種類。
 日常的に使うのは50ユーロまでであり、ATMも100ユーロ紙幣は基本取り扱っていない。


『銀行・ATM』について

 銀行サービスに関しては日本とはそう大差ありませんが、通帳が存在しないので入金・出金記録に関するサービスが異なります。
 ここで写真1と写真2を参照してもらいたい。これら2つの機器は基本としてドイツ内ならば見かけることができる機器である。これらは初見でも分かるようにATMと同様である。ただし機能が日本のタイプとは大きく異なる。
 まず写真1だが、こちらは出金専用。カードを入れて暗証番号を入れるところまでは同じだが、残高の確認はできない。よって引き出す際には残高をオーバーした金額を入力しないよう注意が必要である。

写真1

次に写真2だが、こちらは入金・出金記録確認専用。残高を確認するにはこれを利用する以外に手段はない。またディスプレイも存在せず、用紙として記録が排出されるので取り扱いに注意しなければならない。

写真2

ここまでの説明で分かるように、日本のATMは写真1と写真2の機器の機能が融合した使いやすいものである。この点に関しては日本のATMに慣れていると不便さを感じてならないが、慣れてさえしまえば特別問題にはならない。言語サービスも豊富で、ドイツ語・英語の他にフランス語なども登録されている。この辺りはさすがEUといったところだろう。言語サービスに関してはATMのみならず、各所で見受けられる。
 ただし万国共通の問題なのか、営業時間にやや不満を感じる。この点に関しては日本もドイツも大差はないのだろう。

『ペットボトルリサイクル』について

 ドイツではペットボトルのリサイクルに関して先進していると断言できる。写真3を参照してもらえれば分かるように、このような機器が各スーパーマーケットなどで幅広く見かけることが可能である。

写真3


 この機器はペットボトルの種類を判別し、それに応じた分別を行う機器である。そして種類によって定められた金額をペイバックしてくれる。金額は10セントや15セントなどで、大よそ購入金額の10〜20パーセントが消費者に還元されるシステムである。このシステムの特筆点として、購入時点で不還元状態の金額で発売されていることである。この点に関してはいくつかの見解が確認できるだろう。
見解1:安価購入
 正規値段からリサイクル料金をマイナスすることによって安価で購入できる、という見解がまずは1つである。
見解2:正規購入
 あくまでリサイクルは行政が主導で担うものであり、還元されるのは正規金額に上乗せされた額である。よってリサイクルせねば高値で購入したこととなる。
 どちらの見解が正しいのかは是非とも調べてみてもらいたい。リサイクルに関しては賛否両論であるが、これらのシステムは興味深さを感じれるだろう。
 ただし注意せねばならないのは機器から排出されるのは現金ではなくレシートであり、これをレジにて通さねば還元されない。紛失に注意すべきだろう。
 また余談となるが、このリサイクルシステムは公共美化にも一役買っている。ホームレスなどが収入源を求め、捨てられたペットボトルを回収するからである。


番外編『コピー機』について

 日本では日常的にコピー機が利用できる環境が整っている。10円あれば何処でも印刷が可能である。                 写真4

しかしながらドイツではコピー機をあまり見かけない。また大学内にもコピー機はあるが、使用には専用のカードが必要である。写真4を参照してもらえれば分かるように、外観・機能自体には特別製はない。しかし利用には右下の写真にあるスリットにカードを差し込まねばならない。カードのチャージは専用の部屋があり、そこでしか行うことはできない。

 これでは不便と感じるかもしれないが、これにも正規の理由がある。日本国外では自動販売機を見かけないというがまさにそのとおりであり、その最大の理由は盗難である。 

 これは大学運営側から直接得られた解答ではないが、コピー機の利用を何故こうも手間がかかるようにしたかというのも、盗難防止を目的としているかららしい。あくまで非正規の解答ではあるが、自動販売機を設置していない状況とも鑑みれば説得力がある。


 今回のドイツ3つの教訓
1. ATMで出金する際は事前に残高をチェックしよう。手間をかけるのは他の利用者に迷惑である。
2. どうせ還元されるなら高額が良いと言ってペットボトルを溜め込むのべきではない。自室の景観が大きく損なわれることとなる。
3. 印刷は計画的に。そうしなければ手間がかかります。

                          以上、1月30日記載