西久保さん(オランダ)からの便り

3回目のレポート


 先日、ドイツのケルンを訪ねた際に風岡先輩と角さんにお会いしました。お互いの学生生活について話したところ、どうもうちティルブルグ(オランダ)大とパタボーン大のシステムは少々違うようです、特に言語コースに関しては全く違います。


 まずティルブルグ大に関して説明しますと、授業はマックス5コースまで取れます。基本的に学生は一期に4コース取るのが基本です。そのうち言語コースは2つまで取ることが可能です。つまり、私の留学の条件である英語とオランダ語のコースをとれば自然とその枠はすべて埋まります。英語は週1で3時間、オランダ語は週2で各1時間弱となっており、オランダ語の授業はすべて英語で行われます。


 ところがパタボーンの場合、朝から昼までオランダ語が4時間毎日あるそうです。英語のコースをとっている子はそれからさらに授業が続くそうです。ドイツ語の授業も全てドイツ語で行われるそうで、風岡先輩と角さんに関して言えばよく身に付いているなぁといった印象を受けました。IBPの学生が所属している大学全般に同じようなことが言えると思われます。


 一般化して言って、うちの大学でオランダ語が身につくとは思えません、特に半年では。誤解のないように言えば、私はオランダ語の授業を楽しんでいますし、習得できるように継続して勉強しています。が、ティルブルグ大に「オランダ語を学ぶために留学している学生」人は1人もいないので、自然と法律や経済の授業に傾斜した時間配分になっているものと思われます。在学中の皆さんの中に、「オランダに行きたい」という人はそう多くないと思いますが、この点注意が必要です。おそらく、もっとも第3外国語に費やす時間の短い留学先の1つだと言えるでしょう。私の留学を総括して言えば、


  英語4割
  オランダ語2割
  自学(英語とオランダ語を除くその他の学習)4割


に分けられます。


 私は4年後期ということもあり、この日程に非常に満足していますが、もし2~3年生でティルブルグに来たいという学生がいるならば、少なくとも経済学[マクロ][マイクロ]と会計学を相当なレベル理解した上で留学することを勧めます。それは単純に授業が難しいからです。さらにもちろんすべて英語です。恥を忍んでいえば私の場合歯が立たず、友人の助けを借りながら基礎から勉強しているところです。


 ほかの留学生が「日常生活以外の」取組に関してどう感じているのか、このブログではまだエントリーがないので確かなことは何一つ言えません。しかし、私個人の経験を基にしていえば、ティルブルグ大は間違いなく経済学部生その本業での留学になり得る数少ない協定先の一つです。私はその優位性を存分に活かせず悔しい思いをしているところですが、これから経済を学びに留学したいという学生のためにこの記事を書こうと決めました。


 もちろん、語学留学(私の場合は英語とオランダ語)として私の留学を捉えれば、この上ない最高のものになったと、残り1か月を余すところで断言できます。おかげさまで英語は日本を出たころとは比べ物にならないくらい上手になりましたし、軽いオランダ語で笑いをとることもできます(笑)しかし敢えて苦言を呈しますと、経済学部生としては私自身の勉強不足が故、あまりにも薄い内容になってしまったのではないかと猛省しているところです。長いスパンで経済学の勉強をしてティルブルグ大留学に望むのが最善です。


 私も含め、多くの学生にとって耳の痛い報告になってしまいましたが、これから留学する学生に私と同じ失敗を繰り返してほしくないと一心に願ってここにこの文章を記す次第です。残り1か月半しっかり精進します。