佐藤さんからの便り

 今日で三月も終わり、今学期も残り一ヶ月となりました。現在の心境は帰国日の迫ってくる喜びと悲しみが半々といったところでしょうか。この八ヶ月間、吸収できることはすべて吸収し、一皮も二皮も剥けた気分です。
 この留学での一番の収穫は英語力だと思います。英語力の伸びは自分でも驚くほどで、英語に限らず語学の学習では言語を日常的に使うことが上達の近道でありとても有効的であると断言できます。日本人の総合的な英語力をみると、スピーキングが一番弱い分野であるのですが、これは英語を滅多に使わないことに加え、英語の教育上の問題でもあると言えるのです。現在私は、日本語のTA(ティーチングアシスタント)を担当していますが、わずか一年程の学習で日本語を話すことができるようにまでなっています。それはアメリカ人が日常的に遊び半分ではありながらも、日本語を話そうと努力し普段から使うため、語学力の伸びが速いのです。日本の一般的な学生であれば、中学校から大学まで約10年間英語を勉強していることになり、真面目に継続して学習していればどの分野にでも通用する英語力を身につけることができる程の十分な時間ですが、あなたの英語力は総合的に見てどうでしょうか?読む力や書く力だけが長けていませんか?
 言語を使いこなす、つまり意思のやり取りができて初めて語学力が活きる、ということは当たり前のようなことで実際に実現することは難しいことです。自分の可能性が自分の努力次第で無限に広がるならば、やらなければ誰の損でもなく自分自身の損です。英語の学習をより捗ったものにするためには、まず目標を立てることです。当然のことですが、目標を立てることで計画的かつ意欲的に取り組むことが出来ます。例えば、TOEFLで合格ラインと超えるだとか TOEICでスコアを伸ばす等なんでもいいのです。
 今後、英語圏へ留学する予定の学生さんにはTOEFLが待ち受けているでしょう。この私もTOEFLを7回受験してようやくスコアを公言することができるようになりましたが、そんな私にできるアドバイスがあります。経験上、TOEFLのなかで大半の単語はすでに知っていたり推測できたりするものですが、どうしてもわからないものが必ず出てくると思います。そんな単語は質問で聞かれない限り無視することが時間浪費を防ぎ、またそもそもそういった語句は分からなくても回答に支障がなかったりするのです。TOEFLの最大の敵は時間です。焦ると問題も頭に入ってこないと思います。TOEFLの本試に似せた問題集がきっとあると思います。(私はアメリカに来るまではTOEFL本試同様の問題集は違法、もしくはないものと思っていましたから、こっちで手に入ったときには嬉しくて飛び上がったものです。)普段から解きなれておくことに加え、時間をきっちり計り、緊張感を同時に味わうことが大切です。TOEFL試験を欠かさず受け続けることはもちろん、毎日英語に触れ‘慣れる’ことが上達の第一歩であり、スコアを伸ばすために私がやったことでもあります。
 長々と書き並べ、大変分かりにくい文章で申し訳ないのですが、どんな質問でも大歓迎ですので、気軽に質問してきて下さい。